日本人のあの世観


 日本人が一般に考える、あの世とこの世の関係や構造のイメージは、信仰する宗教(神道、仏教)によらず、皆同じようなイメージを持っていると思います。だからこそ日本社会では、霊的な世界に対しても、争うことがないのです。したがって、ここでは、いわゆる一神教を信じる人達とは異なる考え方なのは言うまでもありません。それでも、一神教を信じる日本人は、それなありに存在します。ですが、彼ら彼女らも多くは、他の日本人と同じイメージを共有していることが多いと思います。このため、日本人の一神教信仰は、日本教という大きなくくりの中の○○教だと言われたりします。

 この日本人の信仰心とでも言うべき共通の考え方は、神ノ道第一部で説明したように、人間の知性によって知的に生み出された宗教(知性宗教)ではなく、遙か太鼓の昔から、この列島に暮らす日本人が、感性によって身につけたものなのです。古神道から今に至るまで、教義もややこしい約束事もまた無いおおらかな信仰心に基づく神道が、受け入れられているのも、当然の事なのです。ですが、神道でも、知性宗教としての神道や国家神道などは、全く別のものであることを理解しておくべきでしょう。詳しくは、第一部をご覧ください。

 さて、前置きはさておき、日本人の多くが抱く、あの世とこの世の関係とか、神々との関係とはどのようなものでしょうか。

◆あの世とこの世は一続き


 誰か有名人が亡くなったとき、送る言葉では、「先に言ってくれ」「すぐ行くから」「あの世でまた会おう」などという言葉を平気で口にします。それに大きく異を唱える人はまずいません。ここでも、ぼんやりとはしても、同じイメージを持っているからでしょう。

 その基本の一つが、あの世とこの世の関係性です。両者はどこかで、つながっているという感覚を持っているのです。
 神ノ道では、すでに魂は、死んで霊になるだけ、つまりひと続きであることは、すでに説明しました。

◆死んで仏になり、そして神にまで上り詰める


 人間->仏->神 と漠然と思っていませんか。大まかな感覚ですが、案外正しいのです。

◆この世に近い仏の領域

 仏の領域はさらに祖霊・守護霊の領域と分かれます。この世に近い仏の領域こそ、死んですぐの人達が暮らす領域です。つまり、この世とあまり変わらないのです。だからこそ、故人の好物を供えたりするわけです。魂の3構造の人格層が強く残っているとも言えます。
 この世でよかったとする時の生活をしているのかもしれません。ここからまたこの世に生まれ変わる霊も多いのではないでしょうか。

◆祖霊・守護霊

 私たち(神ノ道)が仏と呼ぶ領域にはもうひとつあります。それが、祖霊や守護霊の領域です。祖霊とは早いはなしが、ご先祖様になった霊ですね。この世の子孫を見守ってくれる霊たちです。いわゆる成仏したレベルなのでしょうか。
 祖霊のなかでも、特定の子孫・個人を見守ってくれるのが、守護霊です。逆にいえば、日頃先祖をないがしろにしていれば、守護霊もつかないのかもしれませんね。

 ここまでが、仏と日本人が呼ぶ領域でしょう。当然、これは感性による神ノ道での説明ですから、同じ「ほとけ」といっても、既存の核宗教で言う「仏」とは異なるものであることをよく承知しておいてください。あなたが今信仰している仏教があれば、そのままでなにも不都合はないはずです。感性と知性は、お互いを打ち消すばかりのものではありませんから。

◆そして神の領域へ

 日本においては、遙か太古の昔から、人は死んで神になるという意識を持っていました。実際氏神様というのは、本来は祖霊が神になったもので、その氏(いえ)の先祖神だったわけです。
 魂の本質核は神につながる神霊だというのも、こういう形でつながっていくわけです。


 いずれにせよ、このイラストのようなイメージを多くの日本人が抱いていることは確かでしょう。むろん、ここまではっきりとしたものではないかもしれませんが。

注意:ここで述べられていることは、一つの考え方に過ぎません。特定の宗教・霊的世界観に基づくものでもありません。こんな風に考える事も出来ませんか、と言うことです。惑わされることなく、ご自身の考えを深めてください。その際に何らかの参考になればよいのです。